ソーシャルゲームは同じ作業の繰り返しを強いられることが多いため、マウスの動きやキー入力を自動化したくなります。
そんな時に用いられるのが、マウスの動きを記録して自動再生させるためのアプリケーション『マウスマクロツール』です。
マウスマクロツールは『オートマクロツール』とも呼ばれ、マウスの移動やクリックタイミング・回数を記録させて繰り返し再生させることができます。そのため同じ動きを繰り返すことの多い定型的な事務でよく利用されています。
そして、マウス自動化ツールはレイドボス戦やデイクエなど繰り返し作業が発生するソーシャルゲームでも用いられることがあります。
ゲームにマウスマクロツールを使っている人はそれなりにいるのですが、自動化してると公言する人は多くはありません。その理由は、オンラインゲームでの外部ツールの利用は、ゲームの運営会社から好ましくない行為だと見なされているからです。
マウス自動化ツールが好まれない理由
多くのゲームでは外部ツールの利用は禁止されています。
規約上禁止されていても実際にマウスを自動化していて取り締まられるケースはほとんどありませんが、ゲームを遊ぶ上で好ましくない行為であることは確かです。
マウスの自動化が禁止されているのは、ツールの使用がゲームバランスに影響を及ぼすことがあるためです。
開発者はゲームで用いられているインターフース(操作画面)で操作されることを想定してバランスを調整しているため、外部ツールを使って効率よく操作されると、ゲームの難易度が下がってしまいます。
また、特定の行動を短期間に行うような操作を自動化されると、サーバに想定しない負荷がかかり、運用上の問題が生じる可能性もあります(これは一定の間隔の操作を拒否すればいいだけなので対処は簡単ではあります)。
プレイヤーの視点から考える
開発の視点はともかく、プレイヤーの視点からも好ましくありません。
マウス自動化ツールを使っていれば、放置するだけで延々ポイントを稼げます。これでは自動化せず、正規の方法で遊んでいる人が損をすることになってしまいます。
バランスを崩すという点で、ネットゲームでのバグ利用がプレイヤー間でも禁忌とされているのと同じことです。利用するとおいしいバグを知っていても我慢した人からすると、バグ利用をした人が得をするのは納得いきません。
次は自分もしようと考えて、ゲームが崩壊します。だから「普通のネットゲーム」であれば、バグ利用者に相応のペナルティーを課します。そうすることで、バグを利用しないことが正しいことだと示し、プレイヤーも納得するわけです。
大きな声で「自動化ツールを使ってるよ」と言う人があまりいないのは、こういった理由によります。
また、誤作動でアイテムを消費してしまうことが稀にですが生じます。ツールの使用は自己責任なので、貴重なアイテムを消失しても黙って悲しむしかありません。
とはいえ同じことを手作業で繰り返すのはわずらわしいので、自動化したくなるのが人情というもの。オンラインゲームでマウスマクロツールを利用するなら、目立たないようこそっと使うのがたしなみです。