マウスの動きを自動化させる「マウスマクロツール」について何件か質問を頂いたので、大まかにまとめました。
マウスマクロツールはマウスの動きを記録し、そのとおりに自動再生させるソフトで、繰り返しの必要な事務作業に用いられるものです。そして同じことを繰り返す作業の発生するゲームにも利用されています。
マウスマクロツールを利用すれば単調な作業を自動化できますが、ミスで困ったことになることもあります。たとえば再生する直前に別のウインドウを開いてしまった場合などです。
再生中にクリックした場所にファイルがあると、そのファイルが起動してしまいされて思わぬ動きをすることもあります。
また、オンラインゲームでは規約で禁じられていることがあります。コソッとやっていて注意を受けたという話は耳にしたことがありませんが、リスクはあります(詳しくはこちら)。
マクロは簡易なプログラム言語のことです。代表的なマクロにはエクセルなどで用いられるVBAがあります。
マウスを自動するツールは動作の記録の際にどこをどのタイミングでクリックしたかといった情報を取得します。この情報をユーザが変更することがができることから、マウス自動化ツールは「マウスマクロツール」とも呼ばれています。
HiMacroEX
特徴 :フリーで多機能、軽い
留意点:インストールは不要だが、単体では動かずランタイムが必要

マウスの動きばかりでなく、キーボードの入力も記録。マクロを編集することでファイル操作も行える多機能ツール。
記録を開始するとコマンド(命令)がメインフィールドに表示される。メインフィールドはエディタになっているため、コマンドを直接編集できる。
秒数の指定や記録中に行った余計な行動の削除といったマクロの編集が非常に容易。
再生とストップが同じショートカットで行えるため、ショートカットキー(ホットキー)をおぼえやすいのも特徴。
記録開始・停止:F9
再生開始・停止:Pauseキー
Rocket Mouse Pro
特徴 :画像認識機能があり、条件で分岐ができる
留意点:有料、14日間の試用可
高度な画像認識機能を搭載していて、条件を分岐させることで複雑な作業を自動化できる。
画像認識精度も調整できるため、認識精度を下げて曖昧さを許容させれば一部が異なる画像でも対応できることも。
マクロ編集は条件ごとに独立したコマンドセットで行うため、1行ずつポップアップさせては条件を指定する手間がかかる。
Mini Mouse Macro
特徴 :フリーで多機能、インストール不要で単体で動く
留意点:英語
記録を開始するとコマンド(命令)がエディタ部分に表示される。コマンドは1行ずつ編集するため間違いは減るものの手間がかかる。
コマンドが秒数とセットになっているのでマクロの全体が把握しやすい。細かい設定が可能なので、常用するなら間違いなく便利。
MouseController
特徴 :フリー。マウスの動きのみを記録するシンプルツール。記録再生だけなら一番簡単。
留意点:マクロは使えない、インストールが必要
MouseControllerはマウスの動きのみを記録できるシンプルなツール。実行速度や回数指定が細かくできるので、単純に記録再生したいだけなら使いやすい。
ただし、記録されたマクロは直接は編集できないため、動作に変更を加えたい場合はファイルを直接いじる必要がある。
編集自体は可能だが、XML(ある種の言語)で記述されているため、ちょろっといじるには敷居が高い。
F9で記録開始と終了。F11で再生開始・停止。