Adobeは25日(米国時間)、Web動画やインタラクティブコンテンツ技術の「Flash」の提供を打ち切る方針を発表した。2020年末までにFlash Playerの配布を終了するとともに、新たなオープンフォーマットへの移行を促していく。
Googleは、現在のデスクトップ向けChromeブラウザでのFlashサポートページが18%に減少(3年前は80%)していることなどを理由に、Flashを段階的にフェードアウトすると説明。Microsoftも、Edgeブラウザでは’18年後半からセッションごとにパーミッションを要求、’19年中盤以降は、Edge/Internet Explorerの両ブラウザでのFlash対応をデフォルトでオフとするなど、徐々にFlash利用を減らしていく。
Adobe、Flashを2020年に廃止。ChromeやFirefox、Edgeなど段階的にサポート終了
Impress 2017年7月26日
ということで、Flashゲームも2020年いっぱいで終了のお知らせとなっています。
Android版フラッシュプレイヤーは2013年にAdobeのサポートが終了していますが、今でもFlashコンテンツを遊ぶことはできます。
同じようにフラッシュサポート終了後の2021年以降も、自己責任であれは遊ぶことはできるはず。
しかしサービスを開発・提供する側が脆弱性のあるフレームワークを使うのは責任問題にもなるのでそうはいかない。
つまり今回の発表が事実上のフラッシュコンテンツ(ゲーム)終了のお知らせと言えます。
今後はどうなる?
今後の展開には3通りあります。
- 新しいフレームワークに移行
- Flashサポート終了の2020年末まで続ける
- 見切りをつけてやめてしまう
Flashコンテンツと一括りにしがちですが、簡単に移行できるケースもあれば手間がかかることもあるでしょう。事業者次第としか言えません。
Flashゲームはすでに衰退、新世代プラットフォームに移行
ゲーム制作側のFlash離れはすでに始まっており、Yahoo!モバゲーを運営する『Yahoo!』、『モバゲー』それぞれに新しい配信サービスを開始しています。
DeNAはスマホゲームをPCから遊べるプラットフォーム『AndApp』を運営しています。今年6月初旬にはAndAppでエレストがリリース。それに併せてバージョンアップを行い、宣伝も積極的に行っています。
Yahoo!はスマホでもパソコンでも遊べる『Yahoo!ゲーム ゲームプラス』を6月下旬に運営開始。ゲームプラスではHTML5とビデオストリーミングのフレームワークを利用することで、機能拡張やスマホアプリをインストールすることなく、Mac、Windows、Android、iPhone、iPad全てで同じように遊べる仕組みを採用しています。
派手な演出がクロスプラットフォームで使えることが売りだったFlashですが、脆弱性の問題を抱えていたり、PC専用となってしまったために廃れるのは不可避でした。
Googleのブログによると、3年前には8割のChromeユーザが1日に1度はFlashサイトを訪れていたのに対し、今では17%ほどと激減。フラッシュコンテンツはすでに主流からは外れています。
Flash終了で一番影響を受けるのはソーシャルゲーマーかも
PC向けブラウザゲームはFlashコンテンツが非常に多いので、ソーシャルゲームプレイヤーが一番影響を受けることになりかもしれません。
モバゲーの「グラブル」、DMMの「艦これ」や「刀剣乱舞」レベルのプレイヤーがいるゲームなら心配ないでしょう(大型ゲームはPCスマホ両方サポート)。
問題はユーザーがあまりいないゲームが移行のための手間をかけるかというところです。
アドビのサポート終了まで2年半あります。
プレイヤーが気にしても仕方がないので、今楽しめているなら気にせず楽しむのが一番です。
それにしても東京オリンピックの年に、一時代を築いたフラッシュが終了というのは感慨深いものが…あるのか?